おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ!7

今回は村上凛先生の『おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ!7』の感想です。
前回が学園祭準備パートだったのでこの7巻は学園祭本番がメイン。女装して白雪姫を演じたり、各ヒロインと出し物を回ったりと色々とイベントをこなすほぼリア充な直輝ですが、個人的にそこはあまり重要ではないです。今回はなんといっても長谷川さんメイン回!今までずっと主人公の想い人とは思えない扱いを受けてきた長谷川さんですが、遂に正真正銘のメイン回到来です。
前回の感想で長谷川さんのオタク嫌いの理由やらバイト仲間たちの描写が欲しいと言ったりしましたが、今回の長谷川さん関連のストーリーで全て消化しましたね。バイトの先輩の山本さんは大方の予想通り長谷川さんのお兄さんで、小学生時代の長谷川さんがアニメやゲームに嵌ったことが原因でお兄さんが長谷川さん以上にオタク趣味に没入してしまい、家族関係に支障をきたしたというのが長谷川さんがオタク嫌いとなった大まかな理由。そんなこんなで不仲状態な長谷川さん兄妹をどうにか仲直りさせようと主人公・直樹が行動に出るというのが今回のメインストーリーですが、なんだか凄くラノベ主人公ぽいことしてますね彼。その他にも小豆やムラサキさんとも学園祭デートをしたりと、毎回言ってますが本当にタイトルに偽りありな展開になっています。申し訳程度にボッチでお昼を食べる描写が有ったりしましたが、いっぺん1人で飯食った程度じゃ何も変わりませんて。
そして毎度毎度大して進展のない桃サイドですが、今回こちらも遂に進展があった・・・のでしょうかねぇ?なにやら軽音部ライブを通じてそれなりに鈴木と仲良くなったっぽいのですが、如何せんこの作品自体が直輝の一人称で、今回は桃サイドにかまっていられるほど直輝に余裕がなかったというのもあって、あくまでも仲良くなったっぽいとしか言えない状況です。まぁ桃に関しては、小豆のことについて直輝に尋ねて、直樹が「今は長谷川さん以外眼中にない」と返事したときに桃の直輝への思いも多少見え隠れしていたように思えますので、鈴木ルートが失敗しても作品的には問題ないというかむしろ本命?の直輝ルートに近づくだけといった感じなのですが、直輝&長谷川、桃&鈴木という当初の組み合わせに収まって欲しい者としては今回の桃と鈴木の良い雰囲気な描写がしっかり今後に結びついてくれることを祈るばかりです。
そして今回ここが一番大事なのですが、最後の最後に遂に直樹が長谷川さんに告白!兄妹を仲直りさせて長谷川さんにも感謝され、オタクカミングアウトも成功させて、学園祭の後夜祭で、といろいろ舞台が整いまくった上での告白でしたが、直輝早まるな!ギャルゲーマーならちゃんとセーブをしておけ!最低でもQSをだなぁ!・・・とまぁ冗談は置いておいて、5巻で別の娘と付き合うって明文化されてますからねぇ・・・。流石にここで長谷川さんのフラグが完全消滅することはないと信じたいですが、やはりここでの告白はちょっと勇み足だったのではないだろうか直輝。
そんなわけで遂に告白してしまった第7巻でしたが、長谷川さんの反応なんかは次回に持ち越しと色々焦らされますねぇ。5巻の一文が中々に良いアクセントとなって先が読みづらくなってはいますが、それでも!それでも私は長谷川さんエンドを信じますよ!あと小豆が可哀想なことになっていますが、そこら辺がどうフォローされるのかにも期待しています。