精霊使いの剣舞10 魔王覚醒

今回は志瑞祐先生の『精霊使いの剣舞10 魔王覚醒』の感想です。
遂に始まった剣舞祭決勝。そんな大事な戦いの中でクレアは最悪の形で姉との再会を果たす。姉に囚われ闇の精霊姫として調教されるクレア。時を同じくして魔王として覚醒しつつあるカミト。それぞれの運命に惑わされながらも決勝戦は佳境へと向かって進んでいく。
ということで剣舞祭決勝も最終局面に差し掛かってきた第10巻。決勝が舞台で物語は進みますが、ストーリーのメインはクレアの姉・ルビアとの対決、カミトの魔王覚醒といったところです。前回は色々話が散らばった印象を受けたんですが、今回はルビアを中心とした魔王関連の話にしっかりと収束しているので読みやすかったですね。そして話の流れも「クレア、カミト共にピンチ!→しかしヒロイン力を発揮してクレア復活、クレアのお陰でカミトも復活→カミト二刀流」ととてもわかりやすい展開。もともとわかりやすい展開に定評のある作品ですが、今回は王道も王道、これ以上ないというくらいの分かりやすさですね。やはりこの作品の一番の魅力はこの安心感・安定感です。まぁだからといってあらすじや帯で超絶ネタバレするのはどうかと思いますが。
次回でついに精霊剣舞祭編が完結するということで、以降の話も続きそうで安心しました。まぁ決勝以降の話よりもまずは次回剣舞祭完結編、どう締めるのかと二刀流の活躍に期待します。キャラクター面ではヒロイン人気は相も変わらず剣精霊組が上位だそうで、人間ヒロインがかなり可哀想な感じになっていますが、物語が山場を迎えることで美味しい出番を貰えるのでしょうかね。特にクレアやフィアナあたり。リンスレットはイセリア関連で出番は確保されるでしょうし、こうなるとエリスが厳しくなってしまいそう。エリスにも可愛い女の子精霊を宛てがうべきです、そうだそうしよう。