デート・ア・ライブ5 八舞テンペスト

デート・ア・ライブ(5)八舞テンペスト (富士見ファンタジア文庫)

デート・ア・ライブ(5)八舞テンペスト (富士見ファンタジア文庫)

今回は橘公司先生の『デート・ア・ライブ5 八舞テンペスト』の感想です。
前回の4巻では精霊について色々と描写されましたが、今回は作品世界に存在する組織についての描写が結構なされましたね。ASTに顕現装置を提供するDEM社やラタトスクの母体であるアスガルド・エレクトロニクスに関する描写や新キャラの登場で、精霊側の謎だけでなく対精霊組織側の思惑なども次第に焦点が当てられるようにになってきそうで、精霊とのイチャラブ以外の要素が今後増えてくるのではないかと期待してしまいます。ただ、話が膨らみキャラが増えるとどうしても既存キャラの描写が疎かになってしまいがちで、今回は狂三と四糸乃が出番ゼロだったのは大変残念ではあるんですが、次回こそは狂三の活躍を期待しますよ!これ前回の感想でも書いた気がしますが。
で、ハーミットとナイトメアの出番と引き換えに活躍したのが表紙の新キャラ・八舞耶倶矢・夕弦姉妹。うん、可愛い可愛い。喧嘩してるけど本当は仲良しな姉妹設定も良いですし、今回やたら多かった気がする肌色比率多めのイラストを多用したイベントも非常によろしゅうございます。修学旅行ということで風呂やら海やらのイベント完備なので、肌色が多いのも仕方ないですね。そんな感じでいつも通りのラブコメ的イベントもばっちりでした。というかやはりどれだけ組織だのの描写があったところでこのラブコメ展開がメインですねこの作品は。本筋描写が増えていくのも非常に嬉しいですが、それでもこのラブコメ分はしっかりと確保して欲しいですね。まぁ次の6巻も美九とかいう新精霊が出てきて百合要素があるっぽいことをあとがきで仄めかしていたのでそこのところは大丈夫だとは思いますがね。ラブコメが増えるほど狂三の出番が危ういですけどね!
そんな感じでキャラや舞台が整ってきて、そろそろ物語の本筋に入ってくるのではないかという展開で、今回はどちらかというと大人しめな印象を受けました。今回なにか大きな事件等が起こったわけではないですしね。ただ、今回用意したキャラや展開が今後しっかりと活用されて物語が盛り上がることを期待させられる回でもありました。真那が誘拐されたり、士道を殺す必要性が出てきたりと今回用意された前フリがどう今後に繋がっていくのか。カルマで見せた橘先生の構成力にそろそろ期待してもいい頃合いですかね。あと何度も言いますが次回こそは狂三の活躍がふんだんに描写されることを希望します。