俺のリアルとネトゲがラブコメに侵蝕され始めてヤバイ2

今回は藤谷ある先生の『俺のリアルとネトゲがラブコメに侵蝕され始めてヤバイ2』の感想です。相変わらず長いタイトルですが、略称は『ネトラれ』だそうです。本当にそれでいいんでしょうか…。
2巻目ということですが、物語のメインの部分はギルドメンバーたちとのラブコメ展開ですので、ぶっちゃけ前回と大して変わっていません。オンライン上で騎士様と結婚するだの、リアルでも慧太と結婚だのとヒロイン達が騒ぐという、前巻と同じでよくあるラブコメです。前巻での個人的に最大の懸念事項だったリエルの登場頻度については十分用意されていて、騎士様でログインする機会もラストのちょっとした山場部分で少しあった程度ですので、前回の感想で書いた点については改善されていて嬉しいですね。
今回はページ数も少なく、内容的にも次巻へのつなぎといった感じなので、物語的にはほとんど動いていません。リエルに告白してきて定期的にメールを寄越してくるユーグの正体や、今巻のラストで登場した店長=メルルーナとGMの思惑など、次巻へ持ち越された謎がほとんどで少し消化不良感が残りますが、いっぺんに分かってしまってもつまらないですしね。女性耐性不全症候群が鍵を握るようですが、一体どのように物語に絡めてくるのか。キャラ描写がメインの作品ではありますが、物語的要素があるに越したことはないので、キャラクター面と両方楽しめそうでなによりです。
そんな感じで、基本的には前巻と同じベタベタな平均的ラブコメハーレム作品で、今後物語が動き出す要素が今回用意されたといった準備回でしたので前巻よりはトーンダウンしたかなぁと思いますが、工藤美咲のキャラについては前回ほとんど描写がなかった分驚かされましたね。あんたそういうキャラだったんですか。彼女の動かし方次第では話をだいぶぶっ飛んだ方向に向かわせることも出来るでしょうけど、やっぱり雫主体のラブコメでしょうかねぇ。まぁぶっ飛んでもらっても私は一向にかまわないんですが、リエルさえ可愛ければ。