AKB49 恋愛禁止条例(6)

AKB49~恋愛禁止条例~(6) (講談社コミックス)

AKB49~恋愛禁止条例~(6) (講談社コミックス)

今回は宮島礼吏先生の『AKB49 恋愛禁止条例(6)』の感想です。年が明けてからやたら忙しくてラノベの消化が思うように進まなくて感想も書けていないのですが、明日発売のMFJはできるだけ早く書こうと思いつつ今回はAKB49です。
遂に吉永さんがメインヒロインっぽくなりましたね!いやぁ長かった。1巻の時からずっと言ってきましたが、今巻でやっと水準に達したといったところでしょうか。
親に内緒でAKBの活動を続けていた吉永さんだったが、遂に父親にバレてしまい研究生を辞めさせられそうになってしまう。なんとかそれを食い止めようと実は吉永さんを家から連れ出し劇場へと連れて行くというのが前半の流れ。どんなに無力でも夢を諦めたくないという気持ちの強さ、情熱、必死さがひしひしと伝わってくる吉永さんのヒロインらしさと、最後までアイドル・吉永寛子のファンで在り続けると宣言する実の主人公らしさがここにきてやっと表現されたように思います。自転車二人乗りのシーンとかベタすぎるんですけど、それこそがこの漫画の良さでしょう。やはり吉永寛子がヒロインとして輝くには浦山実が必要で、浦山実が主人公として輝くためには吉永寛子が必要なのは間違いないようです。正直かなり安心しました。
吉永さんの父親に関してですが、そりゃ娘が親に内緒でアイドル業界に片足突っ込んでたら無理矢理にでも連れ戻そうとするのは理解できます。それこそが至極真っ当な反応でしょう。けれど、運動、勉強、進路全てを親の言う通りに強制させ、果てはDVDを1枚1枚真っ二つに割っていくような親として描写する必要性はあったのかなぁとも思いましたね。勘当されて家を出る流れへの持っていき方に不自然さは感じませんし、ああいう親だったからこそ吉永さんの内向的な性格が形成されたのだろうという推測も立って作品的矛盾なんて一つもないんですが、どこかこの吉永父というキャラに勿体なさとでも言えばいいのか、なんともよく分からない感覚を感じてしまいます。
後半は無理矢理に実も一人暮らしさせてCDデビュー編へ、といった次巻への導入なので特に言うことはありませんね。
そんな感じで親バレ事件で一気にヒロインらしさを際立たせた吉永さんでしたが、これ持続するんでしょうかね?今回ほぼ出番なしだった岡部さんもいますし、また元通りですかね。まぁ今回で吉永さんが成長していく流れへの物語的土台は完成しましたから、今後の彼女の活躍に期待します。
余談ですけど、やっぱり吉永さんは中学時代の長髪のほうがいいなー。