ニーナとうさぎと魔法の戦車4

今回は兎月竜之介先生の『ニーナとうさぎと魔法の戦車4』の感想です。
とっくに読み終わっていたんですが色々忙しくて更新できずにいるうちに内容もかなりうろ覚えになってしまったんですが、この4巻は内容どうこうって話じゃなかったはずですから特に問題ないです。エミリア関連の話やストームブリンガーとの戦闘などもあり、前巻までにあった要素も用意されてはいますけど、正直言ってそっちはあまり印象に残っていないといいますか、兎にも角にもエルザとクーのラブラブ展開のインパクトが強すぎたわけです。もうこの巻はそれだけでいいです。あとサブでニーナとアリスがイチャコラしてます。こっちもとてもいいものです。
エルザとクーに関しては、終盤の互いの気持ちを確認し合ってからのラブラブコンビのやり取りもとても素晴らしいんですが、私的には序盤のクーのこと、そして自分自身のことについて悩むエルザがなによりも可愛すぎる。自分よりも全てにおいて優れている正真正銘の貴族・エミリアへの劣等感、そしてクーが彼女ばかりを追いかけていることに対する嫉妬。そんな思いが爆発してクーを傷つけるような発言をしてしまい仲違いする2人。クーにとってのエルザとは、そしてエルザにとってのクーとは―。もうね、どこまで私を悶えさせれば気がすむんですか兎月先生は。相変わらずキャラクターの感情描写が上手いですねぇ。思い悩む少女ほど第三者視点から見て可愛く見えるものはないのです!それこそが今巻のメインです。ストーリー要素もあった気がしますが、今回は特に気にしなくてもいいでしょう、はい。
あと脇でイチャコラしているニーナとアリス。あなた達はいつまでも今のままでいてください。今のバカップルらしさを失ってはいけません。そこはとても大事です。5巻でも思う存分惚気けてください。
そんなわけでストーリー度外視でキャラクター作品、百合作品として突き抜けた4巻。5巻で今までのテイストに戻るのか、それとも今回のような感じで次にドロシーとキキの話を描くのかはわかりませんが、どちらでもどんとこいです。百合ラノベとしての評価を聞いて読み始めた作品でしたが、それ以外のところもしっかりしていて正直どちらの要素も読みたくなる良作です。あぁ、5巻が楽しみだ。