よくわかる現代魔法 jini使い

今回は桜坂洋先生の『よくわかる現代魔法 jini使い』の感想です。
よし来た!表紙からも分かるように今回の主役は嘉穂、待ってました!・・・と思っていたんですが、そこまで優遇されているわけではなかったですねぇ。この作品は章ごとにころころ視点が変わるので、メイン回だったとしても出ずっぱりというわけではないんですよね。まぁ分かってましたけど。それでも、これまでに比べて嘉穂がフィーチャーされているのは間違いないです。
内容は、嘉穂とこよみ、そして嘉穂の中学の後輩の笑が協力してゲイリー・ホアンと対決するパートと、美鎖と弓子が対峙するパートに分かれます。唯一魔法使いではない嘉穂がパームトップPCを片手に戦いに関与していく様子は、彼女自身のキャラクター性もあって淡々としたものですが、おそらく最も読者側の視点に近い彼女が活躍するのはやはり爽快ですね。まぁぶっちゃけ嘉穂が個人的にお気に入りのキャラだっていうのが大きいんですけどね。美鎖と弓子のバトルについては次巻への繋ぎですから、ここでどうこういうことではないですね。もう5巻は読み終えていますし、その前にアニメも見てるので結末は知ってるんですけど。
また、嘉穂がメインということで小ネタが盛りだくさんです。ウィザードリィだったりデスクリムゾンだったりゴルゴだったり、その他色々。それなりに分かったつもりですが、全部は分かってませんね、きっと。あと、こよみがウィザードリィを知っていたことに驚きです。
そんなわけで今回は5巻への準備回。本番は次の巻です。回を増すごとにこよみが自分の能力をうまく使えるようになってきていたり、精神的にも主人公らしくなってきたりと着実に成長していますね。嘉穂の出番も多く、こよみもより魅力的になってきて非常に満足な巻でした。それにしても、やっぱりこの現代魔法はどんどん読みやすくなっていると思うんですよ。1巻で苦労していたのが嘘のようです。
ところで、タイトルこそ現代魔法ですけど、こよみのタライ変換って古典魔法ですよね?まぁどうでもいいか。