クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識

クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識 (講談社ノベルス)

今回は西尾維新先生の『クビシメロマンチスト　人間失格・零崎人識』の感想です。のんびりしすぎたので１ヶ月ぶりの戯言シリーズの感想です。
１巻に比べてミステリー色が薄まったというか、事件の真相が早い段階で分かったので拍子抜けしたというのが正直な感想。主人公のいーちゃんが作中で異常な人物であると執拗に描写されていましたから、彼の言動を鵜呑みにしさえしなければ事件に関しては案外単純な話でしたね。さすがにX/Yの意味までは種明かしされるまで分かりませんでしたが、ミスリードの道具だということが分かれば充分ですかね。あと秋春くんが可哀想でならない。本筋の殺人事件の方は単純というか淡白でしたが、それでも殺人動機である、いーちゃんに近づきすぎた江本智恵への葵井巫女子の嫉妬は存分に堪能させていただきましたよ。まぁ殺人まで絡む嫉妬はどうかなぁとも思いますが、そういう作品だと言われればそれまでですしね。そこらへんは割り切って嫉妬を楽しみます。
あと今回は事件よりもいーちゃんと零崎人識との絡みがメインだった気もします。まぁサブタイトルにもなってるくらいですし今後のシリーズの内容にも絡んでくる重要な話なんでしょうね。あれだけいーちゃんと対比しながら描かれてるんですから、今後の活躍に期待します。あとお隣さんの浅野みいこがなんとなくお気に入り。出番少ないですけど良いキャラしてますね。
なんというか今回は零崎人識の紹介のためだけの巻だったかなぁというのが正直なところですが、江本智恵あたりは今後少しは絡んで…こないかなぁやっぱり。それよりは今回ほとんどで出番の無かった友の描写が増えてくれた方が物語としてはいいのかなとも思います。哀川さんに関しては今ぐらいでいいです。完璧超人すぎますし。そんなこんなで、あまり物語的には進展しなかったのかなぁとも思いつつ、ゼルダと並行で薄っぺらい３巻を現在読んでます。空いた時間にちまちま読むのに適したシリーズだと思うので、近々まだ買っていない残りの３冊も買ってこようと思います。