涼宮ハルヒの驚愕

今回は谷川流先生の『涼宮ハルヒの驚愕』の感想です。読んだばっかりなのであまり内容を整理しきれていないところもありますが、まぁそんなことは気にしないで書いていきます。
いやぁ、4年間待ったということで私のテンションも無駄に上がっていたのでしょう、ここまで熱中して読んだのは久しぶりな気がします。αとβに分かれていたのは単に物語の構造だけではなく、作品内世界も分裂していてそれが結合した場面なんかは他のことを完全に忘れて没頭してしまっていました。また、そこまで熱中していたためか、アナグラムだろうと予測するところまでいったくせに渡橋泰水の正体に至らなかったのは我ながら馬鹿としか言いようがありません。そこまでいってなんで「未来から来たキョンハルヒの娘じゃね?」などと漠然と考えていたのかと。数時間前の自分が本当に分からない。まぁそれだけ熱中・没頭していて、先が気になって仕方が無かったんでしょう、きっと。
ストーリーに関しては、ハルヒが無意識下で世界を分裂させて本来進むはずだったβルートから軌道修正した、ということでいいんですかね。『憂鬱』『消失』『陰謀』と共に本筋に大きく絡む話で、前述の通り読んでいてかなりテンションも上がりました。最後の藤原の独白が唐突だったり、橘の扱いが酷かったりと、佐々木サイドのキャラ達の動きが不自然というか無理やり『驚愕』内で決着をつけようとしていた印象も受けましたが、まぁ引っ張られてもダレるだけだったかもしれないのでこれくらいが良かったのかもしれません。佐々木に関しては今後も出張ってくる余地はありそうなのでそこに期待します。でも泰水は出てこないんだろうなぁ…単発にするには勿体ない。
他にも細かいところでキャラの掘り下げがあったりと書きたいことはまだあったりしますが、だらだら書いてもどうかと思うのでここらへんで。4年ぶりのハルヒ、堪能させていただきました。次の短編とやらは出来るだけ早くお願いします谷川先生。