AKB49 恋愛禁止条例(2)

AKB49~恋愛禁止条例~(2) (講談社コミックス)

AKB49~恋愛禁止条例~(2) (講談社コミックス)

今回は宮島礼吏先生の『AKB49 恋愛禁止条例(2)』の感想。
1巻で純粋な漫画としての面白さに魅せられて2巻ももちろん読みました。というか1巻の引きで続きが気にならないわけがない。ということでガリガリ君から始まった2巻ですが、今回は前にも増して少年漫画らしい展開。友情・努力・勝利!の流れ一直線の展開は読んでいて清々しい。センターとしての重圧や公演中のアクシデントによる骨折、1万円ライブなど次々に降りかかる苦難に主人公ががむしゃらに、そして真っ直ぐに挑んでいく姿は本当に熱く、カッコいい。主人公が主体的に動くことがこんなに素晴らしいなんて。空色某の主人公さんも見習ってほしいほどのカッコよさです。
そういえば私、当初はこの作品に女装成分を期待してたんでしたね。もう女装要素なくして純粋に女主人公・浦川みのりで良くないかと思ったりしてます。浦山実状態で出てくる機会が少なすぎて女装状態がデフォルトになっているのでそう感じるのでしょう。女装状態の比率が大きいことは本来なら喜ぶべきなのでしょうが、この作品に女装展開を期待するのは間違っていますね絶対。そしてその女装比率の大きさの一番の被害者はメインヒロイン・吉永さんでしょう。1巻よりはヒロインらしくなったかなとも思いますが、それでもまだ弱い。主人公が男キャラとして機能しない分彼女もヒロインとして機能していませんね。やはり1巻同様、秋元康前田敦子ら実在キャラクターの印象の方が強くなっています。終わってみればヒロインぽかったのは物語の終盤付近だけだった、なんて展開にならないことを祈ります。
この2巻もみのりが中心となって引っ張っていく、少年漫画のお手本のような漫画でした。ただヒロイン・吉永寛子のキャラクターの弱さという欠点は現時点では主人公の漢気によってカバーされている状態なので当分は大丈夫でしょうが、やはりそろそろ前に出てきて欲しい。浦川みのりがいくら成長したところで吉永寛子が成長しなければ作品内のアイドルとしても漫画作品としてもAKB49は完成しないでしょう。彼女の活躍を期待しつつ3巻を待ちます。