ハヤテのごとく!27
- 作者: 畑健二郎
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2011/02/18
- メディア: コミック
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そんなわけでハヤテ27巻の感想。というよりも全体的な感想ですね。長らく続いた過去編・アテネ編が一段落してアパート編から次は同人編へ、といった具合ですが…うーん…。なんというか今に始まった話ではないですが、キャラを増やし過ぎではないかと。キャラ自体がどうだというわけではないんですが、自分が読み始めた頃に好きだった『ハヤテのごとく!』ではない気がします。私は10巻あたりまでのギャグラブコメ内でのキャラの掘り下げとキャラ同士の掛け合いに惹かれたクチですので、最近の一部のキャラのみに焦点を当てたストーリー重視の展開のせいで、増えすぎたキャラクター達の掘り下げが出来ていないじゃないかと不満を漏らしてしまいます。時々本筋とは全く関係ないワタルや咲夜の話が挿入されたりすると余計にそう感じます。
また、そのストーリー重視の展開についても、メインキャラクターの過去ばかりを描いていて、前進する気配が見えないのも不満の一因かと。特に過去編のメインに据えられたアテネが、読者にとって全く思い入れの無いキャラだったのがきつかったです。畑先生にとっては思い入れの深いキャラで、Excelで管理しているという物語のスケジュールにおいても重要なキャラ・物語だったのかもしれませんが、読者にはそんな事情は関係ないですから、全く興味のないキャラ達がシリアスに過去を語ったところで物語的な魅力は一切感じませんでした。
今後も、同人編を含め作者の管理しているスケジュールに沿って物語は進んでいくんでしょうが、今後はもう少し上手く既存のキャラ達をメインストーリーに絡めてほしい。作者の書きたい『ハヤテのごとく!』と、読者の読みたい『ハヤテのごとく!』。このつり合いが上手い具合に取れてくれればと、この作品を好きになった一読者として切に願うのみです。そんなわけで、なんだかんだと愚痴を言いつつ今後も買い続けていきます。