蒼穹のカルマ5&6

蒼穹のカルマ5 (富士見ファンタジア文庫)

蒼穹のカルマ5 (富士見ファンタジア文庫)

蒼穹のカルマ6 (富士見ファンタジア文庫)

蒼穹のカルマ6 (富士見ファンタジア文庫)

橘公司先生の『蒼穹のカルマ』シリーズの5巻と6巻。両方読み終えたのでまとめて感想。
いやー、どうして私は発売日に買っていながら積んでたんでしょうかね。これほどまでに盛り上がってくるとは。5巻の表紙とあらすじは魔法少女の駆真。もうここから内容を当てることは不可能でしょうが、実際読んでみるとちゃんと魔法少女になって闘っているわけでして間違っているわけじゃないんですよ。そこらへんは前回言っていた天由良・霊由良姉妹の出番と絡めてあり嬉しい限り。そんなネタ的な側面もありながらも終盤は冬香との在紗をめぐる熱い展開。駆真の在紗に対する愛が溢れまくっているのを再確認させられつつ、王道的な展開に心熱くさせられました。話の軸がぶれないことがこのシリーズの強さでしょうね。あらすじなどからはカオスな空気が漂い、実際それが間違っていないにもかかわらずここまでストーリーをしっかりと組み立てられる作者の構成力には本当に脱帽です。
そして6巻は時間モノ。色んな在紗がたくさん出てきて駆真が死ぬほど幸せな話。時間モノとして突っ込めそうな所もあったりしますがそこは些細なものでしょう。この巻では在紗の駆真に対する愛情が表現されています。というかこの2人はもう愛情なんて言葉では表せないところまで行っている気がします。それくらい相思相愛。だからこそリサがああなってしまったのでしょうが、そんなリサも在紗ですし憎めないキャラです。個人的にはリサが大人在紗の中で一番のお気に入り。背景自体はベタですが、それがいいのです。あとこの巻の槙奈は輝いてますね。いい味出してます。それが7巻への引きに繋がっていくわけで、もう続きが気になって仕方ありません。
4巻からまとめて読んできましたが、勢いを落とすことなく突き進んでいく駆真はもう本当に潔いとしか言いようがありません。そしてその周りを固めるキャラクターたちも皆魅力的で、とても賑やかな作品です。本当に積んでいたことを悔やみますよ。今月出る7巻が待ち遠しい。しかし7巻も相変わらず表紙絵とあらすじからは全く内容がつかめない。