蒼穹のカルマ4

蒼穹のカルマ4 (富士見ファンタジア文庫)

蒼穹のカルマ4 (富士見ファンタジア文庫)

橘公司先生の『蒼穹のカルマ4』の感想です。今月に7巻、来月には同作者の新作が出るということで、そろそろ既刊のほうを消化していこうかと。

主人公・鷹崎駆真の叔母馬鹿シリーズも第4弾。真面目そうな表紙からは想像もできないハチャメチャなキャラクターたちと、それでも破綻しない展開がこれまでの売りの今作。しかしながらこの4巻あたりから表紙イラストとあらすじが破綻し始めました(あらすじは3巻からか)。しかしこの意表を突いた表紙イラストも一発ネタではなくちゃんと物語の内容を表しており、物語は着実に進行していっています。この構成力は見事としか言いようがありませんね。異世界レーベンシュアイツと空獣の意外な関係、そして女王の登場と今回は在紗関係中心のストーリー。アステナの異世界設定はこう絡んでくるんですね。レーベンシュアイツのことなんて3巻まではほとんど気にも留めてませんでしたが、その設定にしっかりと意味を持たせてくるのは予想外であり、このあたりの世界設定は面白い。他に残された設定も今後しっかりと物語に絡んでくるのではと考える楽しみを与えてくれます。
今後は在紗の空獣設定が焦点になっていくんでしょうか。続きも既に手元にありますし、さっさと消化してしまおうと思います。ところで天由良と霊由良が異常に出番が少ないような。彼女たちの設定も今後活かされることを期待しつつ5巻を読もうと思います。