星刻の竜騎士Ⅸ

星刻の竜騎士(9) (MF文庫J)

星刻の竜騎士(9) (MF文庫J)

今回は瑞智士記先生の『星刻の竜騎士Ⅸ』の感想です。
シェブロン王国の第三王子ユリエルとオスカーの王位継承争いからスタートする第9巻。シェブロン王国とロートレアモン騎士国の一触即発の事態はエスパーダ聖庁教皇ラクエルⅣ世によって一旦収められるが、その後ユリエルの策略によりオスカーは捕えられてしまう。助けに行きたいアッシュ達だが、シェブロン王国内の問題に騎士国が介入すれば戦争は必至。動くに動けない状況に苦悩するアッシュに、第三王女ミラベルはある方法を提案する。
結構長いこと続いていた対ユリエルの構図も遂に決着。騎士国側から行動が取れない状況にどうするのかとハラハラさせられましたが、独立国家ですか。エスパーダ聖庁という後ろ盾があるにしても、いきなり大きく出ましたね。まぁ建国したからといって作品でのキャラの立ち位置だったりが変わる要素はあまり無さそうで結局は今まで通り正義の為に戦うんでしょうが、あえて言うなら最後にコゼットさんも言っていたようにこのアヴァロン聖竜皇騎士団ってぶっちゃけアッシュのハーレム国家ですよね?なんてもの作ってるんですかアッシュさん。アッシュにそうするように唆したミラベル王女も今巻で急激にデレて、ちゃっかりハーレムメンバーに名を連ねていましたし。やっぱりこの作品は誰ルートだ誰エンドだと言わずにハーレムを目指すんですかね。だとすると残るは体内にモルドレッドが眠る第二王女カサンドラだけということになりますか。ボスっぽい立ち位置なので最後まで残りそうですが、まぁ白瑞智作品ですし人も死なない作品なのでどうにでもなるでしょう。
それにしても今回は個人的には物語本編よりもシルヴィアの扱いにドキドキさせられました。カラーイラストでディープキスしてたので「シルヴィア回来るか!?」と思ったら、イベントをこなすのは主にミラベルやレベッカで、シルヴィアといったら「お前は騎士王にならなきゃいけないから独立国家には参加させない」って、え!?ハーレム脱落かと本気で心配したじゃないですか!最後に助けに来たときは本気で安心しましたよ。心臓に悪いです瑞智先生。いやー、大使でもなんでもいいですけど本当良かった良かった。
そうな感じでユリエル戦も終了し次巻で第2部終了と一区切りつくらしい本作。今回のように触手さん大活躍のバトル編も非常に良いものではありますが、第3部に備えて次回あたり小休止のラブコメ回を入れてくれたりしませんかね。せっかくハーレムも作ったことですし、カサンドラとモルドレッド関連は次の1冊だけでは終わらないでしょうから先延ばしで全く問題無いですし。ヒロインも増えすぎじゃないかと思うほど増えてきたので、ここらで掘り下げて欲しいですね。10月にはドラマCDも出るらしい星刻の竜騎士。次回で遂に2桁10巻と、瑞智作品がここまで続くとは思いもしませんでしたが、まだまだ続いて欲しいのでドラマCDもしっかり買いますよ。
ただ、星刻が続けば続くほどユビキタス・サイレンの完成が遠のくんですがね・・・。