AKB49 恋愛禁止条例(4)

AKB49~恋愛禁止条例~(4) (講談社コミックス)

AKB49~恋愛禁止条例~(4) (講談社コミックス)

今回は宮島礼吏先生の『AKB49 恋愛禁止条例(4)』の感想です。ブログタイトルのラノベ感想はどうなったんでしょうねぇ〜、はっはっは。
前半は、アイドルが輝けるのはアイドル本人はもちろんのこと、彼女たちを応援するファン、そしてアイドルを陰から支えるスタッフさんの存在が必要不可欠であるというお話。そんなみのりの考えに賛同できない岡部さんが本番でポカをやらかして公演中止の危機に陥りますが、そこでみのりがリーダーシップを発揮して切り抜けます。みのりの主人公キャラとしての造形もものすごく直球ですが、岡部さんの対立・ライバルキャラとしての立ち位置もこれでもかというほど直球ですね。自己顕示欲の強さはアイドルとして必要なものでしょうが、時としてそれが原因で失敗し、その失敗をバネとしてより成長しようと努力する。そんなみのりとはまた違ったキャラクターがそれぞれに影響し合って成長していく展開も丁寧に描かれていて、この漫画の大きな魅力の一つになっていると思います。
そして今巻のメインであるXデー公演関連の話ですが、やっとメインヒロイン・吉永寛子にスポットが当たりましたね。疲労でぶっ倒れて退場しただけのような気もしますが、この物語でとても重要な主人公・実にとってのアイドルとしての吉永さんの存在感の大きさを改めて示されたのはよかったと思います。それと同時に、裏切られてなお信頼を寄せる研究生メンバーたちの決意やたかみな先輩の先輩としての理解がここでしっかり描かれているのは上手いなぁと思ってしまいました。唯一残念なのは、過去回想のロングヘアーの吉永さんのほうがビジュアル的に好みだったことですかね。う〜ん、もったいない。
みのりは公演に戻ってくるのか!?というおいしいところで終わった4巻。まだまだ発展途上の研究生たちの強さと弱さがしっかり描かれていて、吉永さんもヒロインっぽくなってきて満足です。ただ、前田敦子の立ち位置を今後どうするのかが気になりますね。現状のみのりの正体を知るアドバイザーのままでいるのか、積極的に実サイドに関わらせていくのか。後者はあったとしてもあくまで終盤で物語を収束させるためとなるでしょうけど、描いてくれると嬉しいなぁ。だって吉永さんよりよっぽど良いポジションにいるんですから使わなくちゃもったいないですよ。せめてたかみな先輩くらいのプッシュが欲しいところです。